続・教育とジェンダー

前回の記事からそんなに経たないうちに続報(?)のような記事がプレジデントオンラインから出ていました。 → 記事はコレ


前回の記事のときにも書いたのですが、自分は根本的にジェンダーに興味がないです。しかしながらこの活動に関しては大変共感し、賛同すること吝かでないというスタンスで、好意的な視点から見ていました。


ところが、この記事のライター(自称ジャーナリスト)さんは、しれっとジェンダー論に論点をずらしてしまっているのです。

基本的にジェンダーの問題が厄介なのは、基本的に無関心(自分もですが)な層が圧倒的であることと、ジェンダーを訴える人間の金切り声にウンザリすることだと自分は考えています。

自分は地方にいますので、30年以上も前に地方から旅立ち、顧みることもないanywheresな自称ジャーナリストさんよりは地方の現状を理解しているつもりです。記事を読めば書いてあることは概ねその通りだと感じます。(実際に地方の進学校の先生とお話しすると、記事のような話を聞くことは枚挙にいとまがないです)それでも記事タイトルのような「あなたが東大に入ってどうするの?」と直接言われるケースはあまり聞きませんし、そもそも東大合格に魅力を感じなくなっているのは都市圏の高学力層において顕著です。今時東大合格○○名!!というのが売りになんてならないことは常識に近い。だからこそ地方の生徒にはチャンスがあるし、地方が良くなるためにもこの機運を逃せないと考えてもいます。


だからこそ、この大切な問題をステレオタイプなジェンダーの問題に矮小化されたくないと考えています。活動している生徒たちは、いわば地方出身女性の大先輩に取材されることを光栄に思うことは理解できます。ただ、この記事は活動している女性たちの問題解決の芯を食っていません。何なら問題を矮小化することで解決への道のりを困難なものにしている可能性もあります。この問題はそんな簡単な話ではないのです。多くの人々が平場で議論していかなければ解決できないものなのです。是非とも冷静な考えに帰って自分たちの活動に誇りをもって、安易な解決策のようなものに飛びつかないことを切に願って止みません。


ちなみにタイトルにある「圧力の正体」なるものは読んでもわかりませんでした。多分地方社会の女性に対する抑圧が原因だと匂わせたいのでしょうが、よしんばそうだったとして、それをどう解決するのか?この自称ジャーナリストのように地方から首都圏に旅立って自分の人生を謳歌すればいいのか?そもそも首都圏に行くことが人生を謳歌することになるのか?そういうことを全く考えさせない稚拙な解説であると自分は考えています。

本質はジェンダーよりもAnywheresとSomewheresの問題のほうが近いようにも見えます。だとすれば典型的なAnywheresである自称ジャーナリストさんには逆立ちしても解決できない問題であると言えるでしょう。


大体「地方女子」という言い方が極めて差別的な表現であると思わないところに問題の芯を食っていないと感じさせるんですよね。まぁタイトルはライターが決めるものではない可能性はあるのでしょうが。。。


自分は首都圏でソコソコ活動して地元に(いわゆる地方に)帰ってきました。その自分が思うことは「地方であることを悲観する必要はない。地方であるからこそ問題の本質を考えることができる」と思っています。


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