正しい予備校の選び方 -高卒生Ver.-

結論は「自分に合う予備校」ということなのですが、じゃぁ「自分に合う」条件とは何になるのでしょう?

元予備校校長が正しい予備校の選び方を伝授いたします。やや長文ですがお付き合い下さい。


まずは予備校に求める条件ですが、大体以下に上げる項目に集約されます。

1.カリキュラムの内容(講師のレベルも含む)

2.利便性(家からの通学時間も含む)

3.費用(年間分の予算)

当然どれか1項目だけで決まることはなく、この3つをバランスさせていくことになるわけですが、どれかが優先されます。それぞれを考えていきましょう。


1.カリキュラムの内容

まずはカリキュラムから。どういうカリキュラムが自分に合ったものなのでしょうか?自分のレベルに合わせたクラス編成だったら良いのか?自分に合う教え方をしてくれる講師がいればよいのか?授業なんていらないから演習を効果的にできればよいのか?

自分のレベルに合わせた編成というのは確かに納得できます。無駄に高いレベルの授業を受けるのは自己満足に終わる場合が多いですし、低いレベルの授業は内職することになりますから結局意味がありません。ただ、最大の問題点として挙げられるのは「間に合うのか?」という1点です。自分のレベルに合わせて授業を受けるということは、大体志望校のレベルより低いレベルの授業を受けることになります。10ヶ月という短期間でその授業レベルを志望校レベルまで上げられて受講できるのか?そのためには質の良い演習が不可欠であると考えます。演習については後述します。

自分にあう教え方をしてくれる先生がよいと考えて予備校を選ぶのはお勧めしません。理由は簡単で「全ての授業で自分に合う教え方をしてくれる講師なんていない」からです。苦手教科だけでもという考え方は危険。受験は総合力ですから、苦手教科だけ授業を受けてあとは全部自分で勉強すればよいという考え方は過信にすぎる考え方でしょう。謙虚な予備校選びが良い予備校を選べることにつながります。

少し脱線しますが、この時期の体験授業を受けることは全く意味がないと断言します。なぜなら春先の予備校講師は飢えた狼(笑)ですから、どの講師もハイパフォーマンスです。そういう授業をします。しかしながら彼らも人間です、そのパフォーマンスを年間通して続けるのは難しい(それくらいのエネルギーを春の授業には注ぐ)ので体験授業では真の姿は判断できないと考えましょう。

最後は授業なんていらないというパターンです。コレはT塾ですね。一理あるとは思いますが、授業が不要ということは通常あり得ません。大学受験に必要な知識がすべてインプットされているというなら授業は不要ですが、そんな人間はいません。演習の大切さは認めますが、だからと言って授業を無視するのはおかしな話です。コレは宣伝のために極端な表現を用いているに過ぎません。大学合格に必要なのは「バランス感覚」です。極端なことを言っている塾や予備校からは、ある程度距離を置いて考えるくらいがちょうど良いでしょう。

さてカリキュラムを考えるうえでもう一つ重要なのは「演習」です。ココのクオリティが上がらないと学力の向上に掛ける労力がどんどん増えます。そこで重要なポイントは「対話・討議」です。最近話題のアクティブラーニングでも人との対話・討議は不可欠です。対話・討議の時間がどのように確保できているかは、カリキュラムを見るうえで重要な項目です。

まず「いつでも質問できますよ」という言葉が出てきたら、これはもう自習と同じで、対話は望めないと考えましょう。なぜなら生徒の皆さんほとんどは「質問に行かない(行けない)」からです。自分の今までの行動を考えれば自明だと思いますが、他人に「ココがわからない」「ココを教えてください」と能動的に言えるようになるまでには、相当距離を縮める必要があります。「いつでも質問ができる」というのは「聞きに来れば教えてあげる」と同じ意味なのです。大半の生徒は聞きに行けませんから単に自習しているのと同じで、これでは演習のクオリティは上がりません。

つまり演習のクオリティを上げるうえで大事なポイントは講師との対話の時間が、システム的にどれだけ用意されているか?ということです。現代の予備校の時間割はどこに行っても表面上は同じにしか見えません。講師との対話をシステム的に用意されているかがカリキュラムを重視するうえで一番大事なポイントになります。


2.利便性

次は利便性ですが、これはもちろん家から近い方が良いに決まっていますし、少々のデメリットは目をつぶってでも選ぶ価値があります。

通学に時間をかけるのは利点が全く存在しません。電車の中で勉強をするという方もいらっしゃるでしょうが、机に座って勉強する時間より集中できることはないでしょう。やはり家からできるだけ近い予備校を選ぶことが重要です。

ただし、家から出れるなら出た方が良いということも付言しておきます。皆さんは小学校から高校まで、毎日家を出て別の場所で勉強をしていました。人間は習慣の動物です。およそ12年間にも及ぶ習慣を簡単に変えることはできません。もちろん周囲の環境もあるでしょうが、可能な限り通える環境が良いと考えます。


3.費用

もちろん安い方が良いという話ではありますが、高過ぎる方は本当に意味がありません。百害あって一利なしと言い切ってもよいです。

はっきり言えば医学部系の予備校です。講師は他の医学部系ではない予備校に出講ある方が多いし、家から遠い場合が多く、もちろん金額は高い。時間や労力・コスト全てにおいてワイズスペンディングとはいいがたいと個人的には思います。

一般的な予備校では年間かかる学費は150万程度です。年間の学費が70~80万くらいで、各種講習に学費と同じくらいの費用がかかるのが相場です。講習会が無い・費用に含まれているという場合は半額の80万程度になります。ただ、費用に関してはカリキュラムと二律相反になりやすいというのが自分のイメージです。

講習会が無い・年間学費に含まれているという塾/予備校は総じて自習時間が長いです。(通常カリキュラムに強制自習という自習時間が多いケースがほとんど)これは自分のイメージに合わせるのでしょうが、できるだけ自習時間は少なくなるようにしておきたいところです。


以上が予備校選びのポイントですが、結論としては

1.講師との対話量がどの程度確保できるか

2.家から近い方を選ぶ

3.予算高いものを選ばず、対話時間と金額のバランスを考える

ということになります。自分はどういう形態が良いのか選ぶうえでの参考になれば幸いです。


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